ヒトヒラの記憶

人はどんな時も、大人で子ども。

人生分岐

旦那と仕事することになった。

理由は、ひと月後に私が手術をするから。

それまでに手伝い程度が務まるように育てる事。と言われ、それが私の手術の条件のように聞こえた。

 

旦那のことは、好きだ。

旦那がいれば子どもも必要ないと思えるほどに、精神的に依存している。実際これまで13年間ともに過ごしたが、子どもはいない。

旦那はいつも優しい顔で私を見守ってくれるし、何時でも“おかえり”と目を輝かせて私に飛びついてきてくれる。とにかく可愛い。可愛いんだよっ!!

 

反面、社会不適合者だ、と、いつでも嘆いていた。

 

正社員で長く続いたことがなく、いつでも優しさと責任感に押しつぶされて帰ってきた。“辛い”と言いながら、日に日に痩せていく旦那を見るのは……正直、私も辛い。

施設で先生をしたのを最後に、ここ2年程正社員についていなかった。

 

そんな旦那が、私の為に一肌脱ぐと言ってくれている。

7年間、私の仕事の愚痴を、これでもかと言うくらい大量に、幾度となく聞いてくれていたのに。それでも、私の仕事に首をつっこんでくれるという。

 

鉄壁のガードで守ってやりたい、と思った。

 

手術に条件を付けてくるような職場だ、精神衛生上宜しくないことは嫌でも分かる。人が足りないことも知っている。でも、身体の不調については致し方ないこと。

 

どうしよう。

何が言いたいかまとまっていない。

 

つまり私は、心配なのだ。

とても心配なのだ。